熱塩温泉の歴史は古く、平安初期、空海上人によって五峯山慈眼寺として開山した後、天受元年(1375年)に源翁禅師が護法山示現寺として再建した折りに、熱塩温泉を切り拓いたと言われています。
源翁禅師は廃墟のようだったお寺を改修されて新たなお寺を建て、修経者の道場としても発展し曹洞宗示現寺として、数百年の歴史があります。
熱塩温泉の開湯についてはいくつかの説があり、源翁禅師が日照り続きで困っていた龍神に御受戒を授け、湯の出る場所を案内された説。子をはらんで苦しむ大蛇を鎮めたら湯が湧き出てきた説。愛用のアカザの杖を突き刺したら湯が湧き出た説があり、また塩水泉と淡水泉2つの温泉が沸きでたが、慶長(1596年から1615年)の大地震で淡水泉が枯れ塩水泉が残った説もあります。その時代の禅師が使用していた杖がアカザの杖だったとされていますがどの説が有力なのかわかりません。