日本酒の酒蔵としても有名な喜多方市。2019年に開催された全国新酒鑑評会では福島県は22の酒蔵が金賞を受賞しました。これは金賞受賞数日本一で7年連続という記録は鑑評会始まって以来、歴史的快挙なんです。(2020年は新型ウイルス感染症の感染拡大により、金賞の選定が行われませんでした。)
そんな日本酒激戦区で100周年を迎えた「ほまれ酒造株式会社」も金賞を受賞した酒蔵です。
今回はこちらの酒蔵さんでガイドさんの案内のもと見学や試飲を楽しんできました!
100周年というと長く感じますが、数ある喜多方市内の酒蔵の中では3番目に若いんです。びっくりですね。しかし若いと言っても味や人気は折り紙付き。
2015年7月にイギリスのロンドンで開催されたIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)では「会津ほまれ 播州産山田錦仕込 純米大吟醸酒」が最高位のチャンピオン・サケに選ばれました。
また、こちらの日本酒はG7伊勢志摩サミットで、安倍総理大臣からG7各国首脳に贈呈品としても使われより注目を集めたお酒です。
ほまれ酒造の日本酒の生命線ともいえる「喜多方の名水」は、平成の名水百選にも選ばれ、超軟質で口当たりがとてもやさしく、甘みが豊かなことが特徴です。
さらに、ミネラルもバランスよく含んでおり、お酒だけではなく、みそ、しょうゆなどの醸造業にも大変適しています。
一升瓶(1.8L)のお酒を造るのに、その名水を仕込み水から、洗米など合わせて約90Lも使われているということです。やはり日本酒にとって水は命そのものですね。
この美味しい地下水は酒蔵内で無料で汲んで帰ることもでき、地元の方はお水を入れるボトルを持って水を汲んでいるそうです。
酒蔵のなかには貯蔵タンクがあり、その大きさにびっくり!9台のタンクが並び、1台あたり1,200石(ごく)の日本酒が入っています。石(ごく)という単位は初めて聞いたので詳しく伺ってみると一石あたり1升瓶100本分だそう。ん?1升瓶100本分?それが1200石で120,000本分が一つのタンクに入っている!!そのタンクが計9本!!!多すぎてあまりイメージができませんでした!
全てのタンクに日本酒が入っているわけではなく、メンテナンスなどをしながらローテーションで使用しているとの事でしたが、それでもものすごい量ですね。
他にも瓶詰工程などを見学させていただきましたが、圧巻だったのが「雲嶺庵」(うんれいあん)という敷地内にある1300坪の日本庭園です。
創業者の唐橋幸作さんという方の住居だった蔵造りの建物を改装して1950年に造園されたもので自由に散策できます。錦鯉が泳ぐ広大な日本庭園を眺めながら、おいしい日本酒を試飲することができます。庭園から直売所に繋がる和モダンな回廊には歴代のポスターがズラッと並んでいて歴史を感じました。
試飲できる日本酒は10種類以上の品揃え。くっきりした後味があって雑味もない、とてもおいしいお酒が多く、日本酒をたくさん飲まない人でも楽しめるような、フルーツを使ったお酒もありました。父の日のプレゼントに購入される方や、お食事のおとものお酒として飲む方、香りを楽しむためにワイングラスで飲む方もいるようで様々な楽しみたかができるようです。
ガイドさん方も試飲コーナーのスタッフさんも、とても丁寧な説明で、大変わかりやすく楽しい時間を過ごせました。館内では色々な酒を観ることも、買うこともできるのが魅力的ですね。お土産におひとつ購入「生なので冷蔵保存してくださいね!」と教えてくださいました。